「ジェンダーレス消費」について Tweet Thursday, March 03, 2022 北田 恵 今回は見かけることも多くなってきたキーワード 「ジェンダーレス消費」についてお届けします。 ジェンダーレスといえば 最早普通の概念ですが、 消費に関する傾向においても遅れを取る訳にはいきません。 「ジェンダーレス消費」それは実際に起こっていることで、 メンズコスメ、性別を問わないファッションがその一例です。 <ファッションとジェンダーレス> ファッションに関する消費者インタビューを例にとれば、 「男性用・女性用など、性別を気にせず衣類を購入することがある」 という声が、 年代が若年になるほど増えています。 また、Z世代の上にあたるY世代からも「恋人・夫婦で同じ服をシェアしている」 という発言が 挙がることが増えているそうです。 <美容とジェンダーレス> ①男性とスキンケア 美容に目を向けるとZ世代の男性はスキンケアが当たり前になってきています。 Z世代男性の意識調査によると、男性の肌に良さそうな男性用を 選ぶ人ももちろんいますが、 男性・女性どちらが使っても 大丈夫そうな商品を選ぶ人が多く見られるようになってきるそうです。 ちなみに若年になればなれほど購買動向がジェンダーレスになっていくのは 学校教育にSDGsが取り入れられているからという説もあるとかないとか。 美容に興味のある男性の中でも上の年代になるほど対象が 「メンズコスメ」で あることを意識している(入りやすい)という情報もあります。 ②ジェンダーレスとスキンケア 「@cosmeベストコスメアワード2021」で最も支持された商品として イプサの化粧水「ザ・タイムRアクア」 が総合大賞を受賞したそうですが、 クチコミでも「男性」というワードが昨年比1.6倍ほど増えていたとのこと。 「シンプルな見た目」「誰でも使いやすい」という点が高く評価されていたそうです。 そもそもの商品性は勿論ですが、 恋人とや夫婦で使えるという点でも支持されていたのではないでしょうか。 プロダクトのジェンダーレス意識として 「女性の者を男性が」、「男性のものを女性が」、 「そもそも性別の設定がない(薄い)」に分かれると考えるのが大事そうですね。 ただ、そうはいっても商品性自体に変更を加えられるものではなかなか無いのですが、 「クリエイティブやターゲティングの組み合わせが性別に囚われすぎるあまり 機会損失になっていないか」という点は意識していかないといけないなと思いました。 世間がアップデートしているのに、マーケティングを推進している側が アップデートできていなく、 取れるマーケットが取れなくなっているのではと。 例えばサプリメントの広告でも、 女性向けなら「パン」のバナーで、男性向けなら「ラーメン」のバナーという様に 食べ物のバナーが、男女の想定しうる好みであらかじめ振り分けてしまってないか、とか、 コスメの広告でも、家族で使える、恋人と使える、 パパも使えるっていう訴求もあってもいいかもしれません。 「広告打つ側の観念がアップデートされないことによって試さないこと」の 機会損失が 転がっている可能性もあるのではないでしょうか?